中国の水の話

11月 29, 2013

私は、中国・蘇州市の設計業務を担当している関係上、月に1度くらいのペースで蘇州出張に行きます。
中国といえば昨今は大気汚染が有名ですが、私の担当する物件のある蘇州市も例外ではありません。

しかし一見すると、かつて産業革命時代のロンドンがそうだったようにまさに「霧の都」で、
のどに感じるイガイガ(と体に加わっているであろう何らかの影響)さえ気にしなければ、靄に包まれた街は幻想的です。

また、中国の印象は、日本からの報道でみる印象と少し異なります。
私の個人的な見解では、非常に個人主義・自分大好きな印象です。
反面テキトーなので、あまり気を使うことを忘れてしまい、
ともすると自分自身のヤマトナデシコ魂が危機的状況に陥っているのではないかと心配になります。

さて、今日は、「水」をテーマにしたお話をしたいと思います。

日本の水道技術は世界最高とされ、インフラ輸出の切り札と呼ばれていることは有名なことですが、
一方でよその国の水道水は、普通に飲めるものではありません。

ちなみに蘇州の水道水は、・・・変な臭いがします。(ドブのにおいに近いような?)
もしかして中水なんじゃないだろうか?と疑いながら、トイレで手を洗ったりします。
ちなみに中水とは、一度使った水道水を再利用して、トイレの流す水や噴水等に利用する水のことです。

一方、日本の浄水技術で浄水されているカンボジアでも、
土の粒子がとても細かくて濾過しきれないらしく、水道から出る水はうっすら薄茶色です。
そういうのを見ると、臭くはないけれど・・・と思ってしまいます。

私の担当物件は、スーパーマーケットであることもあり、食を扱う用途の建物なので、
お米を炊くための水に硬水を軟水に変える機械を設置して使うと聞いています。
日本の水は、一般的に軟水なのは知られたことですが、中国では硬水です。
そのため、お寿司に使うお米がおいしく炊けないんだそうです。

中国の観光客が、大量に日本製の炊飯ジャーを買って帰る姿を出張の際に見かけるのですが、時々、
硬水ではおいしく炊けないらしいよ!と教えたくなってしまいます。
(もしも私に中国語を話すことができるのであれば、ですが。)

お水ってとても重要です。
そして日本は技術力のおかげで、普通に無色・無臭で清潔なお水が蛇口からでてくるのです。
食べ物を洗うにしろ、体を洗うにしろ、何にしろ。
私は、海外出張に行ってよその国を見るたびに、日本は暮らしやすい、とつくづく思います。

でも、と中国の方は言います。

中国は硬水だから、男性の薄毛が少ないんです、とのことでした。
日本は軟水だから、日本人男性は・・・と、書きにくい話が続くのでこの話題はこのあたりで切り上げます。
一長一短というほどでもないかもしれませんが。

余談ですが、私の飼っていた猫は「東京水」のファンで、蛇口から出る水をごくごく飲むのが好きだったんです。
当時、私は「東京水」の宣伝に使ってもらえないだろうか、と一時期真剣に考えていたこともあったものでした。

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