「マレーシア建設業界情報・経済動向を知りたい! 建設事情や建設コストの相場はいくら? ゼネコンはどんな会社がいるの?」
そんな疑問や不安をお持ちではありませんでしょうか?
マレーシア進出・事業拡大を検討するプロジェクト担当者様に向け、2021年におけるマレーシアの基礎情報や経済規模、建設業の制度・資格、建設コストやマレーシア建設事情、建設業界概況、マレーシアのローカルゼネコン、日系建設会社などの建設情報をまとめております。
本記事は、マレーシア・クアラルンプールで建設コンサルタントとしてプロジェクトマネジメント、コンストラクションマネジメントを提供し、企業様のマレーシア進出支援・事業拡大支援を行うPlus PM Consultant Sdn. Bhd.が作成したものです。
基礎データ・経済動向
基礎データ
- 面積 約33万平方キロメートル(日本の約0.9倍)
- 人口 約3,250万人
- 首都 クアラルンプール
- 民族 マレー系(約69%),中国系(約23%),インド系(約7%)(注:マレー系には中国系及びインド系を除く他民族を含む)
- 言語 マレー語(国語),中国語,タミール語,英語
- 宗教 イスラム教(連邦の宗教)(61%),仏教(20%),儒教・道教(1.0%),ヒンドゥー教(6.0%),キリスト教(9.0%),その他
- 主産業 製造業(電気機器),農林業(天然ゴム,パーム油,木材)及び鉱業(錫,原油,LNG)
- 季候風土 熱帯雨林地方・自然災害小(地震や台風は少ない)
- その他 政府は常に貿易指向であり、現政権は新日派と言われている。
≫参照 外務省 マレーシア基礎データ
経済動向
2011年以降、マレーシアの成長率はおおむね5%前後で推移してきました。しかし、2020年10月13日 に発表された国際通貨基金( IMF )の 20 年度修正世界経済見通しによると、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、実質GDP成長率はマイナス6%に下落しましたが、2021年予測では、+6.5%の成長に回復する見込みとなっております。
≫参照 the World Bank
建築関係の法令
技術者・技能者の資格制度はどんなものがありますか?
マレーシアには、建築士制度があります。建築士は資格をもって業務に当たり、日本の一級建築士と同様に社会的に大きな責任があり、役所申請や日本でいうところの建築確認済証である建物使用許可証CCC(Certificate of Completion & compliance)の発行等を行います。よって、マレーシアではより役所申請協議に長けた設計事務所(Architect Office)を選定し、スムーズな建物使用許可証発行手続きが取れる設計事務所を選定することが重要となります。
〔Professional Architectの資格要件〕
“Professional Architectとして業務をするためには、所轄官庁であるBoard of Architects Malaysiaへの登録が必須。Board of Architects Malaysiaが認めた建築学位または博士号を持ち、Malaysian Institute of Architectsの会員であればBoard of Architects Malaysiaに登録される。ただし、建築学位や博士号を持たない、あるいはBoard of Architects Malaysiaに認められない場合は、Architectural Examination Council of Malaysiaが実施する試験への合格が求められる。なお、Professional Architectはマレーシア人またはマレーシアの永住権を持つ者に限られる。”
建築基準はどんなものがありますか?
〔建築法〕
各州地方政府が定めた建築条例LAWS OF MALAYSIA UNIFORM BUILDING BY-LAWS(通称UBBL)に基づき、各州地方政府が各個に許認可等を運用していることから、各州の規制を十分に調べる必要がある。
〔建築標準規定〕
マレーシア規格Malaysian Standardや英国規格British Standardsが一般的です。
建設コスト情報
マレーシア・クアラルンプールにおける建設コスト情報を参考にまとめています。
集合住宅、オフィス、商業施設、ホテル、工場、生産施設、物流倉庫のコストを平米単価で記載しました。
上記、費用には什器備品、特殊設備や役所申請費用、外構費などは含まれておりません。
建設業界の概況
マレーシアの建設技術レベルは?どんな特徴があるのか?
建設産業は、他の産業に比べて“品質の向上”が遅れています。多くの建設会社は ISO 認証を取得しており、品質管理体制を備えていますが、管理システムと監査の実施パフォーマンスは、先進国と比べ低い環境となっています。
【マレーシアでよくある設計・施工品質に対する課題〕
- 意匠設計図、構造設計図、設備設計図の整合性が取れていないことによる、現場変更が多く発生することがある。
- 防水に対する設計力が低いため、雨漏り・漏水が発生しやすい。
- 建設現場作業員の多くが出稼ぎ労働者であり、熟練した職人が不足している。
- 建設会社と下請け業者やサプライヤーとのコミュニケーション不足による手戻り作業が目立つ。
上記のような理由により、プロジェクト全体を調整し、まとめる役割が重要となります。
〔マレーシア政府の動向〕
建設業界変革プログラム (CITP) 2016-2020 の下で、建設業界開発委員会 (CIDB) は、建設における品質、安全性、およびプロ意識に関するいくつかの測定を導入しました。現在では、QLASSIC スコアは、2014 ~ 2020 年の CITP の下で 72% に上昇したと報告がされており、改善の方向に向かっています。
〔その他〕
また、マレーシアにおける省エネ基準 GBI (Green Building Index)、国際的な評価LEEDやGreenREの認証を受けるプロジェクトが増えてきています。
ゼネコンリスト
マレーシアに在籍するローカルコントラクターと日系建設会社をまとめております。
結論、まとめ
- 2020年10月13日 に発表された国際通貨基金( IMF )の 20 年度修正世界経済見通しによると、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、実質GDP成長率はマイナス6%に下落。2021年予測では、+7.8%の成長に回復する見込み。
- 政府は常に貿易指向であり、現政権は新日派と言われている。
- 建設技術、設計・施工品質まだまだは課題が多く、管理の手法を適切に行うことが重要である。
マレーシアへ建設投資をご検討中の皆様へ、
Plus PM Consultant Sdn. Bhd.は建設コンサルタントとしてコンストラクションマネジメントの手法を用いてプロジェクトマネジメントをさせて頂いております。
工場建設、倉庫建設、コンドミニアム建設、ホテル等、あらゆる建設事業に対応します。建設だけに限らす、建設投資全般に関する建設コンサルタント業務、敷地選定コンサルティングサービスも提供しております。ぜひ、ご相談ください。
本記事はPlus PM Consultant Sdn. Bhd.がマレーシア現地の取材、および以下参考・参照の情報をもとに作成しています。
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≫引用・参考・参照